白内障治療・手術

白内障とは?

眼の中にピントを調節するレンズがあり、そのレンズが濁ってしまう状態が白内障です。

 

【白内障の症状】

  • 夜間運転時のまぶしさ、日差しのまぶしさ
  • 物が二重、三重に見える
  • 眼鏡を装用しても、見えづらい

日帰り白内障手術

治療方法:超音波乳化吸引術

白内障に対する主流の手術です。切開(切り口)が小さく、手術、および手術後の負担が少ない治療方法です。

濁ったレンズ(白内障)を取り除いた後に、代わりのレンズ(眼内レンズ)を挿入します。

手術の特徴

乱視矯正

目の表面のレンズである角膜の乱視が強い症例では、通常の単焦点眼内レンズ挿入では、手術後に乱視が残存することがあります。

その場合トーリック眼内レンズを使用します。

前眼部OCT(CASAI2)を使い、精度が高いトーリック軸決定を行うことができ、手術後の残存乱視を軽減します。

術後目標屈折:ヒアリング

【日常生活の見え方を重視】

日常重視すること(運転、テレビ、パソコン、手芸など)、および眼鏡装用方法(頻度、運転用、老眼鏡など)を確認、術後目標屈折(正視、近視、軽度近視)を設定しています。


手術治療費

※適用区分により負担額が異なりますので、ご相談ください。(平成30年8月1日改訂)

眼内レンズの種類

【1】単焦点眼内レンズ

多少の幅はあるが、基本的には遠く、あるいは近くのどちらかに術後のピントを合わせるレンズ。

ピントを自由に合わせることはできませんので、見えづらい場合に眼鏡装用が必要となります。

 

【2】多焦点眼内レンズ(現在準備中)

遠近両用眼鏡のように一枚のレンズに遠く・近くの両方のレンズが組み込まれているレンズ。ピントが合う幅が広がります(眼鏡装用がゼロではありませんが、頻度が少なくなります)。

ただ、夜間の見えづらさなどが生じることがあります。

 

【3】乱視矯正眼内レンズ

元々の眼のレンズの一部(角膜)に強い乱視ある場合、眼内で乱視を軽減させるレンズ。

乱視が特に強い場合、不規則な場合は適応できない場合があります。また手術前にある乱視が、白内障を取り除くことで軽減される場合も多く、全ての乱視に適応される訳ではありません。

眼内レンズの選び方

レンズは眼鏡と同じように度数があり、眼の形状を測定・計算し、希望される手術後の見え方に合う目標屈折(正視、近視など)に合わせて挿入する眼内レンズ度数を決定します。 

日頃の眼の使い方(自動車運転の頻度、趣味での眼の使い方など)を確認させていただき、手術後に快適に過ごせるように適切な眼内レンズを選択します。

手術日

※手術決定から1〜2ヶ月以内に手術。


手術までの流れ

初診時に白内障の検査を行い、診断後に手術日を決定します。

●初診:視力検査、眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査、眼底検査
●手術のための検査:採血、鼻涙管通水検査など

手術までに2度、来院していただきます。

白内障摘出後に挿入する人工レンズ(眼内レンズ)の度数決定のための検査

●眼軸測定(眼の長さの測定)

●角膜屈曲(眼の表面のカーブの測定)

●角膜内皮細胞検査

●手術に関する説明を行います。

 1. 手術説明

 2. 手術当日、手術後の注意点、生活指導

 3. 手術当日にご自宅にてさしていただく点眼の説明


●手術(手術時間:15分前後)

 1. お知らせした時間に当院へお越しいただきます。

 2. 点眼麻酔を行います。

  ※追加でテノン嚢下麻酔を行う場合もございます。

 3. 超音波乳化吸引術を使い、白内障部分を除去します。

 4. 眼内レンズを挿入します。

  ※手術当日は手術した眼をガーゼ、眼帯にて保護します。

手術後の診察

●手術後1日:合併症の有無、人工レンズの状態を診察で確認します。

 ※手術後一週間は眼を保護するために透明保護眼鏡(メオガード)を装用します。(ガーゼ、眼帯保護は手術日当日のみです)

●手術後2日:視力測定、診察

●その後の診察:手術後1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月

手術方法

局所麻酔にて行います。

※麻酔は、点眼のみの場合、あるいは追加の麻酔(テノン嚢下麻酔)を行う場合がございます。

痛みはほとんどありませんので安心して手術に備えていただけます。

眼球に入口(創)を作成します。

※当院では2.4~2.75mmの小さい切開で手術を行います。

特殊な方法で作成していますので、縫合(縫う)の必要がなく、術後の医原性乱視を軽減させることにより術後の見えを重視しています。

棒状の器具を挿入後、超音波手術装置を使用し、白内障部分(濁った水晶体)を溶かして、吸引し、除去します。

白内障の袋を残して、人工レンズ(眼内レンズ)を挿入します。